ドライバーと無駄な時間

さて、ある日あなたは机の上にドライバーが一本のっていることに気付きます。何の気無しにドライバーを手に取ったあなたは、暇な事も手伝って十中八九何かネジをはずしたい衝動に駆られる事でしょう。ふと見るとベッドの枕元に時計がありました。これはしめたものです。早速あなたは時計の外側のネジをはずす事に取りかかります。固めに閉められたネジは「クッ」という感触とともにクルクルとまわります。1本2本とはずしていくウチに時計がパカッと開きました。
時計の中をひとしきり眺めたあなたは、意外と内部にホコリが溜まっている事に気が付きます。ティッシュを一枚とりだしてせっせと拭いていると、奥までティッシュが届きません。普段なら細い物にティッシュを巻き付けるところですが、あなたにはドライバーがあります。早速分解です。4〜5本ネジをはずすと固定されていた機械部分がはずれます。機械部分をはずそうとすると、何か引っかかりました。短針です。秒針、長針、短針の順に軸からはずし、機械部分を取り出しました。ティッシュでひとしきり内部を拭くと、無駄にぴかぴかになりました。さて、今度は分解した時計を元に戻します。機械部分を元に戻し、短針、長針、秒針を付け、機械部分をネジ留めし、本体を閉じて外側のネジを留め終了です。
ドライバーにはくれぐれも注意してください。一本のドライバーを見つけたが為にあなたはこんな無駄な事をするハメになるのです!
「馬鹿馬鹿しい。俺はドライバーを見つけてもこんな無駄な事には時間を使わない。」
あなたはそう思っていることでしょう。しかし、もう遅いのです。あなたは重大なことを見落としているのです。すでにあなたはこんな無駄な事しか書かれていない文章を読んでしまったのです…。
そんなこんなで今日はこの辺で…。